大原を涼やかに流れる、呂川と律川。
「呂律が回らない」との表現は短調の呂曲・長調の
律曲からなる声明から派生したものですが、大原の
二つの川にこの名を冠していることからも、この地が
声明の本拠であることがわかります。ここ勝林院は、
声明の根本道場として1023年に大原に初めて開かれ
たお堂。天井の高い本堂の中は、ひんやりした空気が
漂う厳粛な雰囲気です。
堂内には実際の声明を少しだけ聞く事のできる装置も
あり、ボタンを押せばお堂中に声明が反響し、まるで
ミサに来たような荘厳さ。
装置の傍にあるのが八講壇と呼ばれる問答台で、念仏によって極楽往生ができるか否かを論争した、
大原問答が行われたところです。本尊の阿弥陀如来の手元からは五色の綱が下りています。
 白布の綱は葬儀の際、極楽浄土と現世を分かつ橋に見立てた入り口の来迎橋の外に置いた棺の
上まで伸ばします。
如来の導きによって極楽浄土への橋を渡るという平安時代からの儀式は今も健在。
さすがに大原でもっとも古いお寺となると、エピソードにも事欠きません。重要文化財である鐘楼の
梵鍾は、毎年大晦日のみ除夜の鐘を撞いています。知らなかった方、今年の初詣は大原でお参りを。
● 勝林院 ●

京都市左京区大原勝林院町187
電話 : 075−744−2537

−拝観料−
一般300円 小中学生200円

拝観時間 : 9:00〜17:00

本堂 其ノ壱

本堂 其ノ弐