宝泉院と同じく勝林院の坊である、この実光院の
見所もまたお庭。ただしこちらのお庭は眺める庭だけ
ではなく、歩ける庭なのが嬉しいところ。鑑賞式庭園
の契心園
は江戸から続く実光院の主庭ですが、もう
一つの回遊式庭園は元々理覚院があった土地に、
植木や石の一つ一つに至るまで、現住職が手づくりで
造り上げたもの。中心をなす 珍しい桜
で、紅葉と桜を一度に観賞できる点でも楽し
みの深いお庭です。
 その植物の種類は小規模の植物園並みの数。その全てを程よい大きさに保つには並大抵ではない
手入れが要求されますが、プロの庭師の設計ではないからこその自由な造りのお庭には、人の暮らす
庭への親密な愛情がたっぷり詰まっています。この生き生きしたお庭のそぞろ歩きは植物好きには
この上ない楽しみ。理覚庵と名づけられた、わび加減が好ましい茶室も見ものです。
声明寺院の坊であるが故に、この院には多くの楽器が陳列してあります。
もちろん声明の伝承者である歴代の住職が、それぞれ声明研究の一助に
と収集したもの。900年近くにわたって今なお脈々と流れる声明の伝統に、
楽器を通して触れるのもいいものです。

声明で使われる「編鐘」
● 実光院 ●

京都市左京区大原勝林院町187
電話 : 075−744−2537

−拝観料−
一般:600円(お抹茶・和菓子付き)

拝観時間 : 9:00〜17:00

不断桜

理覚院