玄関の門を入るとまず圧倒される五葉松
近江富士を模ったその大木は、樹齢なんと700年にも
及びます。玄関のほうから見ると家屋が隠れてしまう
程の大きさです。ここ宝泉院は古来より勝林院の住職
の坊としての建物。従って、座敷も非常につましく、
華美な調度品もありません。が、この世に存在する
何よりも豪華なのでは…と思われるのがその庭園の
自然美
。玄関側から見た五葉松も、座敷から見る姿
はまた別の表情。
迫力ある幹の節くれだった曲がり方に、
なんとも言えないわびの美を感じさせます。
その松と、京都で1.2の美しさを争う竹林、そして梅。
松竹梅の景観は、座敷の上下鴨居と柱に囲まれて、まるで額縁の中の日本画を愛でるようです。
サービスされるお抹茶と和菓子を頂きながら、庭を眺めていると時の経つのも忘れるほど。
空気の流れを計算し尽くした書院の造りは、どんなに蒸し暑い夏の日も、座っているだけで不思議と
汗の引いていく爽やかさ。
伏見城の鳥羽元忠自刃跡から移してきた、
血の跡も生々しい床板をはめ込んだ血天井
や、声明に使う清妙な音を奏でる石・サヌカイト
など、庭の眺め以外の楽しみもよしです。

五葉松 其ノ壱

竹林
● 宝泉院 ●

京都市左京区大原勝林院町187
電話 : 075−744−2409

−拝観料−
拝観料:一般600円 中高生500円 小学生400円
(お抹茶・和菓子付き)
拝観時間 : 9:00〜17:00

五葉松 其ノ弐

庭園